愛しすぎるゾンビ映画『ゾンビーバー』

人間いじめるの超楽し〜!!」の名(迷)コピーは一体誰が考えたのか。
その謎を解明すべく、我々はアマゾンの奥地へと向かった。

※本記事はネタバレを含みますのでご注意下さい※

ゾンビーバーが最高な理由

新ホラー・ジャンル“ラブリーパニック”

どうも。
ゾンビ書房店主のふししゃです。

今回紹介するのはコメディゾンビ映画『ゾンビーバー』です。

…失礼。“コメディゾンビ”ではなく“ラブリーパニック”でした(ラブリーパニック???)。

この作品はラブリーパニックの名を冠するだけあって(?)、全編通してエロが溢れています。このエロ具合がなんというか、ちょうどいいというか、下品でないというか、いや下品なんですけど、なんか、いい感じなんですよ(単なる性癖の問題ですが…笑)。

皆さんご存知の通り、ゾンビ映画というジャンルはコメディとエロの親和性が非常に高いので、この型の作品は多いです。つまり、大体が“ラブリーパニック”と言えます(爆)。言ったもんがちな感じもゾンビ映画の良いところですね。

B(ビーバー)級映画

さて、映画レビューサイトなどで本作品の評価を見てみると、酷評される一方で一部からは熱狂的に受け入れられたりと毀誉褒貶ありますが、元来ゾンビ映画(特にコメディ路線のいわゆる『B級』とカテゴライズされる作品)はそういう性質なので当然の反応といったところでしょうか。

この作品をB級映画として前面に押し出している最大の特徴が、ゾンビにパペットを使っている点です。

© 2014 ZOMBEAVERS, LLC. All Rights Reserved

このモフモフした可愛いゾンビーバーに襲われて必死に逃げ回る人間たちの構図にすごい面白みがあるんですよね。怖いんだけど、怖くない、みたいな。だって人形だし、みたいな。それでいてビーバーの残虐性はしっかりと表現できていて、「コワカワイイ」的なアイコンとして非常にうまく機能しています。

ちなみにこのゾンビーバーのパペットを作ったのは日本人の特殊メイクアップアーティスト、田中好さんという方です。全部で7体のゾンビーバーを二ヶ月かけて製作したそう。ゾンビファンとしては大谷翔平選手の活躍くらい誇らしいですね。

CGではなくアニマトロニクスを駆使して撮影されていなければ、ここまでオリジナリティの溢れる作品にはならなかったはずです。

しかしながらこれは田中さんもインタビューで語ってらっしゃいますが、別に「CGよりもパペットが良いよね」という意味のことを言っているのではなくて、パペットの持つ“実物としての存在感”を一切の妥協なく存分に表現し尽くした製作陣の努力の賜物ということです。

B級のBはビーバーのB!

あらすじ

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主人公はメアリー、ゾーイ、ジェンの三人組。
彼氏に浮気されたジェンの傷心旅行と称して、メアリーの親戚のコテージへお泊まり会に出かけます。そこでゾンビ化したビーバーの「ゾンビーバー」に襲われます。

以上。

いや、本当はもっと色々あるんですが、あまり詳しく書いても仕方ない感じなので…笑

開始30秒で傑作確定

冒頭、店主は嬉しさのあまりヨダレを垂らしました。なぜか?

“アレ”が出てきたからです。

そう…。

謎のドラム缶

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はぁ…、謎のドラム缶最高…(恍惚)。

映画冒頭、謎のドラム缶(これが画面に映った瞬間にニヤニヤ)を詰んで走るトラックに乗った二人の男。下世話な会話をグダグダと続けていると前方に鹿が出てきます。

しかしスマホの画面に夢中の運転手はそのまま鹿に衝突。衝撃で荷台の“謎のドラム缶”が道路脇を転がり落ちて川に転落してしまいます。

桃太郎の桃のごとくドンブラコとのんきに川を流れる“謎のドラム缶”に、あのゾンビ映画史上屈指の名曲『Trioxin Theme』を彷彿とさせる最高にクールなBGM…『バタリアン』へのオマージュを感じずにはいられません!

※店主は『バタリアン』が大好きでゾンビにハマるキッカケにもなったとても思い入れのある作品なのです。下記記事にてマニアックな内容にも触れているので合わせてお読みいただけると嬉しいです〜。

謎のドラム缶の謎の化学物質によって凶暴化したゾンビーバーたち…
果たして人間たちはゾンビーバーの群れから生き延びることはできるのか!?(できない)

超私的!ゾンビーバーの見どころ5選

細かな内容を語るのはヤボなので店主のツボにハマったシーンをつらつらと書いてゆきます。

①とにかくゾーイが可愛い

ゾーイ、可愛いんですよ。
唯一おっぱい出すからじゃないですよ(たぶん)。
演じているのはコートニー・パームさんという方。
本当にめちゃくちゃ可愛い。ゾンビ映画ヒロイン部門でもかなり上位に食い込む素敵さです。
序盤で熊に遭遇するシーンで反射的にパッと胸を隠すシーンとかなんともキュートです。

②このシーンどこかで?

玄関ポーチに出ると外には大量のゾンビーバーの群が…!

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もう完全に『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』と同じ状況なんですが、敵がビーバーってところに鮮やかなパロディセンスが光っていて笑えます。

③ビーバーゆえの恐怖

コテージに籠城した人間たちは王道パターンとして窓や扉を板でふさぎますが、何か大切なことをお忘れではないですか…?

そう…

敵はゾンビーバー!!!

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ビーバーの木をかじる習性のせいで努力も虚しくバリバリと塞いだ壁を食べられ侵入されてしまいます笑 このシーンには笑うと同時に思わず膝を打ちました!

ビーバーをゾンビ化するなんてただのネタかと思いきや、しっかり作品の中でその意味付けがなされておりとてもうまいなぁと思いました。

④なんでもゾンビーバー化!

ゾンビに噛まれたらゾンビ化します。(そりゃそう)
ゾンビーバーに噛まれたらゾンビーバー化します。(…まぁそうなるわな?)

ではゾンビーバーに噛まれた人間はどうなるか?

このシーンは超必見です!!!

※ちなみにゾンビーバーに噛まれた熊、「ゾンビーバーベアー(ゾンベア)」も出てきます笑

⑤エンドロールが最高!

エンドロールで流れる曲とNG集・メイキング本当に最高なので絶対全部観てください!
こんなにホッコリするエンドロール他にないです。
最後の最後までぜんぶが最高!

おわりに

いかがだったでしょうか?
今回は傑作“ラブリーパニック”ゾンビ映画、『ゾンビーバー』を紹介しました。

ちなみにこの作品の上映時間ですが、エンドロールまでふくめてなんと脅威の77分という短さ!

これは根本敬氏がどこかで書いていたような気がしますが(間違ってるかもしれません!)「ゾンビ映画は短いのが良い。90分でも長い。85分くらいがいい」みたいなこと言っていて、店主も「めっちゃ分かるぅ!」となりました(間違っていたらおしえてください!)。

今回はそれを凌ぐ脅威の70分台!
とは言っても100m走じゃないんだから早けりゃいいってもんじゃないですが…笑
しかしそれでいてこの短さでこの満足度はもはや奇跡です。本当に素晴らしく楽しいゾンビ映画だと思います。

間違いなく大傑作の“ラブリーパニック”ゾンビ映画、『ゾンビーバー』超オススメです!

このTシャツめっちゃ欲しい。

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