コメディゾンビ映画の良作『セール・オブ・ザ・デッド』のここが良い
開始早々のドミニク・モナハンとロン・パールマンでもうワクワクがMAX。
ロード・オブ・ザ・リング・アンド・ヘルボーイ・オブ・ザ・デッドです。
とてもよく出来たコメディゾンビ映画『セール・オブ・ザ・デッド』の魅力を語ります!
あらすじ
舞台は18世紀のアイルランド。
ある日、一人の男がギロチンにかけられるーー。
彼の名はウィリー(ラリー・フェセンデン)。死体泥棒のスペシャリスト。
ウィリーの首が落とされたその日、彼の仕事仲間で死体泥棒と殺人の容疑で死刑が確定し牢屋に勾留されているアーサー(ドミニク・モナハン)の元に、ダフィー神父(ロン・パールマン!?)が訪ねてきます。
死刑囚の最期の言葉を聞きにきたというダフィー神父に対し、アーサーは自らの無実を説きます。貧しい幼少期を送ったアーサーは、死体泥棒ウィリーのもとで一緒に働いてきた過去を語り始めます。
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つまりこの映画は「アーサーがダフィー神父に過去を語る現在軸パート」と、「アーサー&ウィリーの死体泥棒たちがこれまでに辿ってきた数奇な人生を語る過去軸パート」が織り混ざって進むのです。
構成としてはよくある手法ですが、徐々に明らかになっていく事実や、「これってつまり…?」とこちらの予想が期待通りに収斂していく感じが私はとても好きでした(人によってはオチが分かってしまうことをツマラナイと感じる人もいるかもしれませんが)。
ゾンビ映画にヴァンパイア…?
アーサーとウィリーの二人は怪しい実験を行っているクイントという狂った医師に死体を売って食い繋いでいました。しかしクイントはそんな彼らを脅迫し、二人は十年以上ものあいだほとんど無給で死体を盗まざるを得ない生活を強いられていたのです。
金もなくまともな食事も摂れないような生活のなか、アーサーとウィリーがいつものように仕事に取り掛かっていると、棺の中で首にニンニクを巻かれ心臓に杭が打ち込まれた女の死体を発見します。
どう見てもヴァンパイアです。
本当にありがとうございました。
二人が面白がってこの死体の胸から杭を抜くと、なんと死体は起きあがり(ここの死体の起き上がるシーンがとても良い!)彼らに襲いかかります。
驚いて逃げまわる二人。やっとの思いで再び胸に杭を差し込むと女はパタリと動くのをやめる。
杭抜く→動き出す
杭刺す→また死ぬ
杭抜く→動き出す
杭刺す→また死ぬ
死体を使ったいかにもな笑いがなんとも下品ですが…まぁこれが面白い笑
こうして二人は生きている死体、《アンデッド》に出会ったのでした。
憎きクイントにこの死体を送りつけると、杭を抜いた彼はヴァンパイアに食い殺され、ついにウィリーとアーサーは自由の身になります。
ゾンビ映画にエイリアン…?
アーサーの話は続きます。
仕事を続けていると彼らはサーカス団員らしき死体にも出会います…?
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ヴァンパイアの棺の次はエイリアンの入った棺だって掘り当てます
ヴァンパイアやエイリアンをゾンビと位置付けられるかはかなり怪しいところもありますが、広義の意味における“生きた死体”と言えなくも(なくも)ない…です笑
観ていて「なんか全然ゾンビでてこなくない?」となりますが、それも気にならないくらいテンポの良いユーモアで物語が展開するので気にせず楽しく観れます。
いよいよゾンビの登場!
ある日行きつけのパブの店主から二人は“仕事”の話を持ちかけられます。
とある島にアンデッドの入った箱が流れ着いているというのです。
これを奪って売れば一攫千金と二人は意気込みますが、彼らとは別の勢力もこのアンデッドを狙っているとの情報が入ります。
極悪非道で名を轟かせている一味マーフィー一家です。
この名を聞いた途端に戦意を喪失する二人。
しかしパブで働く美女ファニーに唆されて結局二人はこの危険なアンデッド奪還作戦に向かうことになりました。
この島でのマーフィー一家との戦いがキーとなって、主軸である現在パートは一気に焦点を結び始めます。
最後まで書いてしまうと面白く鑑賞できない方もいると思いますのでこのへんでヤメにしますが、この島でのアンデッド&マーフィー一家との戦いはとても面白いので必見です!
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ちなみにゾンビはこんな感じの造形でなかなか良い出来です(やっとでてきた笑)
おわりに
構成もとても良くできていて、劇中にあふれるユーモアも秀逸、ゴアシーンはほどほどですが、とても良質なコメディゾンビ映画といえます。
強いて難点を挙げるとすればゾンビがそんなに出てこないところでしょうか…笑
それでは最後に一番好きな究極のネタバレシーンを載せますので見たくない方は先に映画を観てください。
アンデッドは最高だぜ!
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