【EDH】《腐敗の大鉈、ウィルヘルト/Wilhelt, the Rotcleaver》100枚解説

 

どうも、ふししゃです。

今回は、 

EDH《腐敗の大鉈、ウィルヘルト/Wilhelt, the Rotcleaver》
全デッキ100枚解説を魂の30000文字でお届けします。

2023年9月30日に東京MTG秋葉原店さんにて行われた、ツナさんが主催されている統率者イベント『種族王Ⅴ』に向けておこなってきた調整記として、日頃から愛用しているジェネラル《腐敗の大鉈、ウィルヘルト》の100枚解説について記事にしました。

どうぞ最後まで楽しんでいってください!

 

種族王とは?

『種族王』は筆者が一番好きなイベントで、『種族王』があるから今もMTGを全力で楽しめています(本当に!)。素敵なイベントをいつもありがとうございます。

どうか永遠に開催してください(永遠衆)

種族王に関する説明はここでは詳述しませんが、簡単にいうと特定の種族だけで遊ぶ特殊統率者戦です。

細かなルールは色々とありますが一番特徴的なのが、指定したジェネラルと共通のクリーチャータイプを持つクリーチャーを最低でも25体採用する、というもの。ジェネラルがドラゴンならドラゴンだけ、人間なら人間だけ、といった感じです。

また無限コンボに関しても採用種族を絡ませない場合は成立不可とされるなど、あくまでも種族で闘うというフレイバーが尊重されています(詳しくは晴れる屋さんにとてもわかりやすい記事がありますのでぜひご覧ください)。

 

人には人の調整がある

さて、突然ですが皆さんは「調整」と聞くとどんなものをイメージするでしょうか?

一般的には、メタゲームを読み、自身のデッキ構築を納得のゆくまで研究し、練習を重ねて練度をあげながら勝利を目指すために行う一連の準備過程を想像すると思います。

しかし、私の場合は違います。

まず最初にすること、それはゾンビ映画をたくさん鑑賞することです

 

 

 

ブラウザを閉じるのはまだはやいです。
もう少しだけ私の「調整論」にお付き合いください。

まずゾンビ映画をたくさん観ることによって何が起きるか?

勘の良い方はすでにお気づきかもしれません。

ゾンビ信心が爆上がりしドローの質が格段によくなります。

 

(…もう少しで終わりますので辛抱してください。)

 

具体的には実際にデッキに投入しているゾンビクリーチャー達と親和性の高いゾンビ映画を鑑賞することで彼らとの絆がより強固になり、ここぞの時にカードを引き込めるようになるためデッキを円滑に回すことを可能にします。

つまり右手が光る確率を上げるわけです。

そのため本記事では、採用ゾンビと共に関連性の強いゾンビ映画を一緒に紹介しています。

あまり知られていないかもしれませんが、ゾンビデッキ使いにとってこれは基本的かつ最良の「調整」手段なのです。

実際に筆者はこの「調整」方法により前回の『種族王Ⅳ』にて優勝を果たしました。

今回の『種族王Ⅴ』での戦績も2-2(そのうちプレミで1戦落としていなければ決勝進出も見えました)というまずまずの結果を残せましたので、この「調整」の効き目に関してはもはや疑う余地はありません。

今回の具体的な「調整」としては、『種族王Ⅴ』の前日に『バイオハザードRe:4』を全クリアしたり、未見のゾンビ映画作品のBlu-rayを取り寄せたりと、納得のいく「調整」ができたことが上記の結果に繋がったと思っています。

MTGのゾンビが好き人はゾンビ映画を、
ゾンビ映画好きな人はMTGのゾンビを、
それぞれがお互いを好きになってもらうキッカケになれたらこれ以上の喜びはありません。

それでは早速解説に進んでいきましょう。

なお、この「調整」手法は全て事実無根のデマカセ、つまり完全な嘘であり、筆者のテキトーな思いつきであることをここに明記しておきます。

 

デッキリスト

まずはデッキリストから。

デッキ構築機能 | MTG専門店晴れる屋のデッキ作成ツール

前回の『種族王Ⅳ』に参加した際と比べてかなり変更しました。
ゾンビだけでも7体くらい入れ替えたと思います。

今回調整の段階で抜いたカードについては、なぜ採用を見送ったのかなどの所感も含めて後半で触れておりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

なお、本記事で書かれている内容はすべて『種族王』のルールに準拠した前提として書いています。また、掲載しているカード画像でクリーチャータイプにゾンビが含まれていないものもありますが、今回この記事にて紹介しているクリーチャーは全てオラクル変更により現在ではゾンビのクリーチャータイプを保持しているものとなりますのでご安心ください。

それでは、生ける屍たちの夜へ!

※私の「調整」に懐疑的な方は枠内のゾンビ映画紹介部分はスルーしてお読みください笑

 

統率者 【1枚】

1,《腐敗の大鉈、ウィルヘルト/Wilhelt, the Rotcleaver》

あんたが大将

我が最愛の統率者ウィルヘルトーー。
彼について語る前に、まずはとても退屈な筆者の自分語りにお付き合いください。

(前段をお読みいただければわかると思いますが…笑)筆者のMTGへの関わり方は超カジュアルでして、仕事の都合もあり普段は月に1回程度EDHを遊べるかなぁくらいのものです。なので大会やイベントなどに頻繁に参加されている方と比べれば経験も知識も格段に浅く、プレイングもはっきり言って「中の下」です(謙遜とかではなく本当に…)。

そんななか勇気を出して参加した前回の《種族王Ⅳ章》が初めての大型大会(総勢56名)だったのですが、幸運に幸運が重なってなんと優勝することができました(みなさん本当に優しくて心の底から参加して良かったです!)。

頑なに大好きな種族のゾンビしか使わず、ずっとカジュアルにしか遊んでこなかった私のようなプレイヤーにとって、まさかこういった素晴らしい大会で「優勝」の経験ができる日が来るとは思っていなかったのでそれはそれは嬉しかったです。

自分の大好きなカードが盛りだくさんのデッキで勝つというのは、純粋に強さを競い勝ち上がるのとはまた別の喜びがあるように思いました。そんなわけで私を奇跡的に優勝に導いてくれたこのカードにはとても深い想い入れがあります。

ウィルヘルト、あんたが大将だよ。

さてさて、話を戻して。

《腐敗の大鉈、ウィルヘルト》というこのカードは、イニストラード:真夜中の狩りの統率者デッキからやってきた一枚です。(2)(U)(B)で3/3というサイズに、以下のとても特徴的かつオリジナルな二つの能力を有しています。

①あなたの終了ステップの開始時に、あなたはゾンビ1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたなら、カード1枚を引く。

②あなたがコントロールしていてこれでないゾンビ1体が死亡するたび、それが腐乱を持っていない場合、腐乱を持つ黒の2/2のゾンビ・クリーチャー・トークン1体を生成する。


あ、そうそう。
腐乱(ふらん)といえば。

ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』の主人公の一人である妊婦の名前は「フランシーン」ですね。映画の開始も彼女のアップから始まります。

以前「『ゾンビ』はフランシーンのアップから始まる瞬間からもう良いんだよね」と嬉しそうに話したらそれを「(死体の腐乱シーン」と思った知り合いから引かれたことがありましたね。

© 1978 Dawn of the Dead, LLC. All Rights Reserved

話が脱線して失礼しました。

再度ウィルヘルトの話に戻って。

この性能、皆さんにはパッと見でどう映るでしょう?
便利ではあります。便利ではあるんですか、強さのイメージが正直つきにくいのではないでしょうか?

というのも、ウィルヘルト単体では無限コンボに行き着くことはありません(※種族王準拠のルールにおいての話です。一番有名なコンボのお供でもある《戯れ児の縫い師/Poppet Stitcher》は人間なので採用不可)。

効果の誘発も終了ステップの開始時にゾンビを1体まで1ドローに換えてくれるというものなので、引いたカードでさらに展開するということが難しく若干のもっさり感が否めません。

実際そうなんです。カードを引き込めるには引き込めますが、ターンを渡してしまうので勝負を即キメにいくことは難しく、奇襲性に長けているジェネラルとは言い難いです。

しかしながら何のデメリットもなくサクリとドローを毎ターン行えるのはやはりとても便利で、ただ立っているだけでターン終了時には毎回とてつもなく器用に立ち回ってくれます。

なおかつゾンビという種族においては上記の能力はシナジーを形成するカードも非常に多くあり、それゆえにこのクリーチャーが担うことのできる役割の射程はとても広いと言えます。

また、自軍のゾンビの死亡に際しそれが腐乱(テキスト欄は「腐敗」となっていますが誤植です)を持っていない場合、腐乱の2/2ゾンビをアンタップインで場に生成するという、とてもエコなシステムを内蔵しています。

しかもこの能力、トークンでもOKなのでとても手軽です。例えばウィルヘルトの能力で生成した腐乱持ちのゾンビを次のターンのエンドにサクっても、腐乱ゾンビこそ出ませんがドロー自体はできますので正直なところ腐乱ゾンビに殴らせるシーンはほぼないです(私のデッキでは)。

一見すると、生贄要因のゾンビを用意するのが少し大変そうにも見えるかもしれませんが、上述したように腐乱を持っていないゾンビ(便宜上以下「生ゾンビ」と呼ぶことにします)をサクれば腐乱ゾンビがでます。で、次ターンの終わりにはでてきた腐乱ゾンビをサクってドローに換えます。さらにその次のターンにはまた別の「生ゾンビ」を用意してサクリ、その次はここから発生した腐乱ゾンビを…とサイクルしていくことがほとんどなので実際に用意する「生ゾンビ」は2ターンに1体で十分なのです。

ゾンビには本人が濫用を持っていて勝手に死んでいくゾンビも多くいたりするので、その場合は濫用分のアドバンテージを取りつつ出てきた腐乱ゾンビがターンの終わりにはドローにかわってくれます。もちろん墓所這いなどのハイシナジーな「生ゾンビ」がいればいうことはないですが、そうでなくてもウィルヘルトの能力でゾンビをドローに換えていくことは思っている以上に実はそう難しいことではありません(このサクリ要員に詰まることが最も負けにつながります)。これは世のウィルヘルターなら結構体感している事実かと思います。

また、このジェネラルの特色として、上述したように着地しただけでは次ターンにゲームをそのまま決め切れるといった劇的な決定力がないのもポイントといえます。対戦相手からしても、今すぐ処理をしなければならないほどの圧があるジェネラルとは言えず、絶妙なカードパワーなので徹底的に除去が飛んでくることはあまりないです(頭蓋骨締めとかで気持ち良くなりすぎているとさすがに咎められますが)。

脅威度がそこまで大きくないので盤面に残ることもそれなりに多く、そこからジワジワと得たカードアドバンテージで手札の質をあげていき、打ち消しなども構えつつ一気にコンボを狙っていくという構成で筆者は構築しております。

 

ゲームプラン解説

では次にこのデッキが目指す勝利ルートを確認していきます。

各ゾンビの能力の詳細については次章のゾンビ解説パートに記載しておりますのでそちらをお読みください。まずはこのデッキの大まかな勝ち筋を説明してからの方がわかりやすく読めますので、ここでは先にゲームプランから記載します。

コンボ1 無限ライフルーズ

ゾンビの死亡に反応して対戦相手のライフを失わせるゾンビ(筆者は勝手に「ライフルーズゾンビ」と呼んでいます。「LLZ」…!かっこいい)がいる状態で、自軍のゾンビを無限に死亡させると無限にライフルーズできて勝てます。最もお手軽なのがお馴染み《墓所這い》と《ファイレクシアの供犠台》の組み合わせです。無限頑強の《不浄なる者、ミケウス》と《朽ちゆくゴブリン》のペアは両方生物なので吊りやすく奇襲性があります。

このデッキには3体のライフルーズゾンビたちを採用していますが、《ズーラポートの殺し屋》や《血の芸術家》と比べるとマナの重さの点でやはり見劣りするのが難点(一応2マナで同じような働きをする《むら気な召使い》と《死体騎士》というとても優秀なゾンビがいますがオルゾフカラーのため採用できず)。

コンボの要であるこの3体の「LLZ」のどれかを設置したら割とイーシャンテンくらいまであります。各種サーチから残りのコンボパーツを揃えにいったり、《生き埋》を経由して上記頑強コンビと《Rot Hulk》の3枚を墓地に落として吊り竿使えばアガリ、など。

ライフルーズゾンビに関しては入れ得とさえ思えるほど明確に勝利に繋がってくれるので、今後も新規の「LLZ」が収録されるようなら基本的には詰み増す所存です。

 

コンボ2 屋根の上の嵐

わりと有名な2枚コンボ。

《屋根の上の嵐》がヘイトをかなり買うので、仕掛けるタイミングの見極めは重要。「とりあえず置いておく」は基本しないです(そもそも事前に置く意味もほぼないので)。決められる牌がないなら設置しません。

《納墓》でお相手のエンドインに《アーチリッチ、アサーラック》を墓地に落として《邪悪な岩屋》でデッキトップに積んで引き込む、なんて動きもできます。絶対に妨害が1枚は当たると思って仕掛けます(母性樹とかはかわせないですが)。もう次ターンには誰かが勝利してしまうといった差し迫った状況でない限りは、カウンターを構えて動き出すことが多いです。

 

コンボ3 ハルクループ

サクリ台・上記肉3体・吊り竿一本でできるコンボです。《生き埋め》からキメにいけるので再現性は高いです。

《Rot Hulk》の能力が、対戦相手の数分ゾンビを吊れる能力なので、上記コンボルートの過程で1名対戦相手が欠けたりすると工夫がいることになると思います。

 

我が愛しの“不死者”たち
〜「25体」と「25本」〜

さて、ここまでが筆者のデッキが目指す勝利ルートの解説でした。

次からはいよいよ、我が愛しのゾンビ(MTG)&ゾンビ(映画)たちを紹介していきます。


…シッ!
不死者の声は近いぞ
信心をあげろ

 

ゾンビ 【25枚】

1,《屍肉喰らい/Carrion Feeder》
食いしん坊万歳

ゾンビパワーナインその1。完全無敵のサクリエンジン。なんでもモリモリ食べちゃうよ。上述したとおりこのデッキでは「ゾンビ」の「死亡」が無限ライフルーズのトリガーになるコンボルートを積極的に狙った構成なので、1マナゾンビで簡単にサクリ放題できてしまうスペックは破格中の破格といえます。肉なので一度墓地に落ちたとしても吊って場に戻しやすいのも高評価。ただただ強い。

1984年 アメリカ

この風貌から連想されるのはやはり『悪魔の毒毒モンスター』!実は結構前からビジュアルが似てるなぁと思ってたんですよね。とはいえ、大会やイベントでご一緒した人と少し仲良くなった流れでいきなり「《屍肉喰らい》と『悪魔の毒毒モンスター』って似てますよねデュフフwwコポォww」と言っても金輪際遊んでくれなくなっちゃうので言えずにいたのですが。映画自体はゾンビものとは言い難いですが、その後シリーズ化もされた人気作で、1989年には『悪魔の毒々モンスター 東京へ行く』という作品まで作られております。そしてこの映画、こう見えてなんと恋のお話だったりもします。

 

2,《墓所破り/Cryptbreaker》
野球で言うと二番ショート

ゾンビパワーナインその2。ゾンビ3体タップで1点ライフを失って1ドローできる便利な能力を持っています。自軍のゾンビの数次第では状況によってメインでタップ&ドローすることも。この子の能力でタップしたゾンビをエンド時にウィルヘルトの効果でサクるとアンタップインで腐乱トークンが出るのでもう一枚引けたりすることがあるからです。またもう一つの能力として、黒①タップでカードを1枚捨てると2/2のゾンビが出る能力を持っており、これはウィルヘルトのサクリ用の生ゾンビの生成とリアニ戦術を一挙にフォローできるもので、これを1マナのゾンビができてしまうのは本当にありがたい性能です。

2021年 アメリカ

墓所を破る代わりに屈強な強者たちが金庫破りに入る映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』(Netflixオリジナル)。かなり派手派手しい作品ですが、内容はそこそこ。ソコソコ・オブ・ザ・デッドです。ゾンビ映画って80分前後が至高な気がするんです。90分でもギリ長い。が、本作は脅威の141分。そうじゃないねんなぁ。疲れちゃう。
ちなみに作中ではゾンビ帝国を築くゾンビ夫婦が出てくるのですが、この王と王女がけっこうカッコイイです。その辺のビジュアル含め気合いを感じるのですが、なんかやたら作り込まれてて「ウ〜ン」となってしまう謎の残念感があります。作り込まれて残念とはこれ如何に。なんか惜しいんよねオブザデッドです。

 

3,《墓所這い/Gravecrawler》
いつもありがとう(暗黒微笑)

説明不要のゾンビパワーナインその3。無限コンボのそばにはいつもこの子が。嫌な顔ひとつせず(?)戦場と墓地を行き来してくれます。未来永劫、彼がトップ・オブ・ゾンビであり続けることは間違いないです。コンボルートの解説でも触れたのでお分かりかと思いますが、実のところ彼が追放されるだけで一気に勝利ルートが狭まります。それくらい強いです。《致命的なはしゃぎ回り》や《剣を鍬に》の的になりまくります。場にサクリ台があればスタックでサクって墓地に落とし除去を一旦回避してすぐに場に戻ってこれるので、最良の相棒である《ファイレクシアの供犠台》でなくともとりあえず何かしらサクり台があると守れます。生贄で守るとはいかにもゾンビらしくて良いですな。

2019年 ベルギー

ゾンビ映画において下半身がなくなっても這いずって肉を求めるゾンビというのは幾度となく描かれ続け、もはやそれはある種の象徴的な存在ともいえます。思い返せば『ウォーキング・デッド』の第一話でリックが遭遇するあのウォーカーもそうで、これは後にSecret Lairでコラボした際《ウォーカートークン》として収録されたほどです。
そんなアイコニックな“上半身だけゾンビ”を斬新に描いているのがこの2019年制作のベルギー産映画『ヤミー』。上半身だけのゾンビにハチャメチャ追い回されるとんでもねえシーンは必見です。また映画自体にも独特な魅力があってとても良い作品なのでオススメです。このブログでも記事にもしているのであわせて読んでいただけると嬉しいです。

 

4,《朽ちゆくインプ/Putrid Imp》
ポイ捨てゾンビマン

このデッキはリアニメイト戦略全振りではないですが、手札でダブつくゾンビを墓地に落としてあわよくばリアニメイトを狙えるのは1マナゾンビにしてはとても便利な能力といえます。なにもなくてもとりあえず序盤に出しておいてその後ウィルヘルトでサクってドローに換えられるので腐らないのもグッド。種族王の構成上、デッキに入れたいゾンビがどうしても高パフォーマンスの3マナより上のゾンビに集中しがちという欠点があり、そのせいでウィルヘルトでサクるエサがない!という事態が発生して手札の質が上がらずに負けにつながることがよくありました。せっかく着地した3マナ以上の強いゾンビをサクるのもあまりオイシイことではないですし。なのでこういった低マナ域のシステムゾンビは実はとても貴重です。

1985年 イタリア

「ゾンビ・インプ」のクリーチャータイプはとても難しいですが、インプとはそもそも悪魔の一種なので、ここはかのダリオ・アルジェントによる超傑作ホラー『デモンズ』はいかがでしょう? まだ観ていない方は絶対に観た方が良いと自信を持って言える大傑作です。造形・シナリオ・ゴアシーン、全てにおいて完成された古典中の古典。いつ観ても必ず楽しめるマスターピース。円盤は一家に一枚あっていいレベル。なぜ国が支給しないのか考えに困る。

 

5,《よろめく怪異/Shambling Ghast》
おではマナクリなんでい!

死亡で宝物がでるのでゾンビEDHでは貴重なマナクリっぽくなり得るゾンビ。ウィルヘルトで積極的にサクリたい子の代表格。初手にあるとかなりホッとする子。もう一つの死亡時能力-1/-1修整もしみる場面があったり。

1982年フランス・アメリカ

「宝物」と言えばコレ。『ゾンビの秘宝』
亡くなった父親の日記には600万ドルの財宝が眠るオアシスの秘密が書かれていた。それを読んだ息子と彼の友人たちは大学の単位を捨てお宝探しに向かうことに。しかしそこはナチスゾンビたちが死してなお財宝を守り続ける呪われたオアシスだったーー。
序盤から同じカットの使い回しが多くてそのしつこさに笑ってしまう。顔面に虫を這わせているゾンビの造形や、BGMでずっと流れるドラムの音など、舞台の設定も含めて露骨に『サンゲリア』から影響を受けているが内容はただただ空虚。画面から現在が昼なのか夜なのかがわからないのが致命的に残念でイマイチ気分が乗らない。ゾンビの声(登場音?)がギロみたいで笑う。ゾンビたちに囲まれるシーンも、ゾンビの顔がただアップに写し出されるのが連続するだけでテンポが悪くイマイチ・オブ・ザ・デッド。

 

6,《カーフェルの先触れ/Karfell Harbinger》
正真正銘のマナクリゾンビ

今度は正真正銘のマナクリゾンビ…!(予顕か)インスタントorソーサリー限定でなんと青マナが出ます。低マナ域ゾンビの中でも中々に渋いお気に入りの一枚。出るのが色マナというところがポイント高いです。

2009年 ノルウェー

“カーフェルはかつて、恐るべき城塞に住まう裕福な貴族たちが統べる地だったが、その城塞のすべてが雪に覆われた廃墟と化してしまった”場所だそうな。
ということはもう『処刑山』しかないですね。レビュー上でもかなり評価の高い作品で、続編もでている良作ゾンビ映画。「まず最初」には薦めませんが絶対に観て損はない超流血ゾンビ映画です!

 

7,《ネクロマンサーの弟子/Apprentice Necromancer》
弟子でこの実力…!

黒1マナとタップで自身をサクると自分の墓地からクリーチャーを1体場に戻せるリアニメイターゾンビ。ただし吊ったクリーチャーは次の終了ステップに生け贄になります。本人も吊った生物も追放されないので使い回しが可能。一応インスタントタイミングでのリアニメイトもできます。相手の脅威に対応して墓地のシディシを吊って濫用からカウンターを手札にもってきて弾いたりと、ゾンビとは思えない器用な立ち回りも。

1932年 アメリカ

ネクロマンサー…死霊魔術を行う術師のことを言います。ここで1本くらいヴードゥーゾンビ物も紹介しておきたいです。
『恐怖城』ーーゾンビ映画の歴史は本作から始まったとされます。『恐怖城』は現代のいわゆるモダンゾンビものとは大きく異なります。この辺りの歴史は詳述するとものすご〜〜〜く長くなるので割愛しますが、最初期の“ゾンビ”はハイチのヴードゥー教を起源にもち、そこでは「ボゴール」と呼ばれる邪術師がゾンビパウダー(フグ毒に含まれるテトロドトキシンが有名)を用いて人間を仮死状態にし強制労働させる、心を無くし操られることの恐怖を描いたものでした。現代の人口に膾炙したモダンゾンビのように、生ける死者として人肉を求め感染を続けていく恐怖とはまた別のホラーだったわけです(もちろんヴードゥーゾンビの方が始祖です)。ホラー映画史に残る有名なベラ・ルゴシの目のどアップのシーンがありますが、我々は現在に至るまであの目の魔力に射すくめられ続け、ゾンビの魅力から逃れられる術を知らずにいます。クラシック・ゾンビの傑作。

 

8,《ラゾテプの肉裂き/Lazotep Reaver》
エコ・オブ・ザ・デッド

戦場に出たときに動員1を行えるゾンビ。それだけ?と思うかもしれませんがウィルヘルトにおいてはとてつもなくコストパフォーマンスが良いエコエコゾンビです。本記事冒頭でも書きましたが、ウィルヘルトでは生ゾンビ1体につき2ターンにわたってドローできます。このカードから動員されるゾンビはトークンではありますが腐乱をもっていないので、なんと4ターン分サクるエサを賄えます。これによって継続的に無理なくドローを行えつつ、他の生ゾンビを無理やり生贄せずに済むので、それらが生き残っくれる分無理なく勝ちパターンを探しに行けます。地味に見えますが初手にあるとめちゃくちゃ安心するナイスカードなんです。

2014年 アメリカ

ゾンビ・ビーストといえば(?)『ゾンビーバー』ですよね!筆者が大好きなコメディゾンビ映画の傑作です。エロよし・ゴアよし・テンポよし、77分という上映時間でものすごい満足感があります。マペットのゾンビ化したビーバーたちもめちゃくちゃ可愛いです。ユーモアセンスもピカイチでEDまで楽しめる(絶対観て!)本当にオススメの一本。「ゾンビ〜バ〜♪」のあの歌が耳から離れなくなります。詳しくは記事にもしているので下記リンクからどうぞ!

 

9,《朽ちゆくゴブリン/Putrid Goblin》
墓地と戦場の華麗な反復横跳び

頑強もちゾンビ。ズットモのミケウスとのコンボでお手軽に無限頑強。ウィルヘルトでサクるのにもエコ運用できて相性最高。出されても「ふーん」で終わる人と「うっ…!」となる人とそれぞれ。かなり強い低マナ域のゾンビです。

1978年 イタリア・アメリカ

とうとう紹介できます…この伝説の映画をーー。
普段からゾンビ映画を嗜んでおられる方なら、《朽ちゆくゴブリン》がなぜゾンビ映画史上永遠の最高傑作『ゾンビ』(原題:『Dawn of the Dead』)と関連があるのかピンとくるかもしれません。そう、本作の音楽を担当したのがイタリアのプレグレバンドの「Goblin」なのです!
永遠に語り継がれる超名作映画『ゾンビ』ーーもしもゾンビ映画に少しでも興味がある方がいたらまずはここから入ってほしいです。絶対に損はさせません。モダンゾンビの原型を作り出した本作以降、ロメロゾンビの流れを引き継いだ(一部の)名作が生まれると同時に、数多くのB級からZ級までのエピゴーネンを生み出してきました。ゾンビ映画の全てがここにあります。我々にとって最初の作品であり、最後の作品ともいえる、絶対に超えることのできない永遠の傑作。

 

10,《アンデッドの占い師/Undead Augur》
カード引きまくりマクリスティ

ゾンビパワーナインその4。自軍のゾンビの死亡に反応して1点ライフルーズと1ドロー。この子自身が死んでもカード引けるのでまったく腐らない。本当に強いです。ウィルヘルトがいるとめちゃくちゃお手軽かつ高効率にドローができます。ライフルーズとドローは強制なのでご利用は計画的に。

1968年 アメリカ

紹介しないわけにはいかない作品、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』。現代モダンゾンビの三原則がここから始まり、すべてのゾンビ映画はこの作品から派生していったと言える、ゾンビの父ロメロが産んだ最も偉大な作品。
まさに本作の登場によって、ゾンビたちのーーそう“アンデッド”たちの未来は占われたのですーーその結果はといえば、現在世に溢れるゾンビたちのイキイキとした姿を見れば一目瞭然です(生き生きした死者とは)。
ゾンビ映画の籠城における数々のシュチュエーションの雛形は、すでに本作に描かれております。リーダーの葛藤、地下に立て篭もるのか二階へ上がるのか、感染者への対処、脱出劇のスリル、そして社会的な批評まで。すべての始まりを告げたゾンビたちの夜ーーロメロよ、今夜もありがとう。

 

11,《萎縮した卑劣漢/Withered Wretch》
漁る軟泥ゾンビ

無色①マナで対象の墓地のカードを追放できる墓地メタゾンビ。デッキによってはかなりの牽制にもなる燻銀なゾンビ。これ一枚で相手の勝ち筋を封殺することも。

1974年 イタリア・スペイン

相手の墓地の脅威を取り除くという意味で…。
『悪魔の墓場』には神経系に影響を与える超音波によりお互いを殺し合うようになるヘンテコな害虫駆除マシーンがでてきます。しかし本来は単純な細胞の害虫だけに作用するはずが、赤子や死者にも影響が出てしまい局所的にゾンビパンデミックが起きる、という他のB級ゾンビ映画に比べるとまあまあきちんと(?)した設定があるのが特徴。ホラ、《萎縮した卑劣漢》も対戦相手の墓地の“害虫”を駆除してくれますからね(失礼)。
逃げ込んだ墓場から脱出する場面は緊迫感もあってグッド。本作で最初に登場する1stゾンビの溺死体の浮浪者ゾンビが登場するシーンは、かのNOTLDのビル・ハインツマンを彷彿とさせます。ラストの哀切さも絶妙。そしてなんと特殊メイクを手掛けたのは『サンゲリア』であの“ワームゾンビ”を生み出したジャンネット・デ・ロッシ氏! 本作は『サンゲリア』の5年前の作品です。改めてすごい才能の人でした。現在2000円程度でBlu-rayも買えます。超オススメです。

 

12,《戦墓の隊長/Diregraf Captain》
たよりになる隊長

ゾンビロードであり、これ以外のゾンビが死亡すると対戦相手ひとりを“対象にとって”ライフを1点失わせます。無限コンボのお供でかなり重宝します。本人が接死持ちなのも染みる一枚。こういった「死亡」→「ライフルーズ」系のゾンビが場に残ると、決めるべきコンボルートが明確になるのでゲームプランを一気に立てやすくなります。ソンビスキーはこのカードを出して対戦相手に説明を求められたとき「ゾンビロードです!」とハキハキ行った後に「ゾンビ死亡で1点ルーズ」の部分を小声で言ってくるので要注意です(偏見)。これ系のゾンビが置かれたらコンボ成立イーシャンテンくらいには警戒してもよいかもです。

1981年 スペイン

皆さん!お待たせしました!「ゾンビ・兵士」とくれば『エル・ゾンビ』でしょう!!
筆者のオールタイムベストゾンビ映画のベスト5にランクインする超超超傑作ゾンビ映画です。本当にカッコイイ。なおビデオ版の邦題は『落武者のえじき』笑
『エル・ゾンビ』シリーズ全四作の中で、あまり好きと言っている人を見ませんが(というか誰かと『エル・ゾンビ』の話をしたことすらないのですが…)私は三作目の『エル・ゾンビ III 死霊船大虐殺』が特に好きです。
悪魔崇拝の儀式によって永遠の命を得ようとした中世ヨーロッパのテンプル騎士団たちは、ローマ教皇庁から破門されたうえ両目を抉り取られて処刑された。そして彼らは今でも墓場から這い出し生贄を求めて彷徨い続けているという…(英題の『Tombs of the Blind Dead』はつまりそういうわけです)。
とにかくゾンビたちの造形がめちゃカッコイイです。ボロボロの僧衣を風になびかせてゾンビ馬に乗って駆けるシーンの幻想美は凄まじいです。あの有名な『ロード・オブ・ザ・リング』のナズグルを思わずにはいられません(筆者はピーター・ジャクソンが『エル・ゾンビ』の影響を受けたと本気で思っています)。
監督のアマンド・デ・オッソリオは本国ではそこまで評価されていなかったらしいです(この辺の詳細はコンプリートボックスの特典映像で見られます)。本当にオススメの作品なんですが唯一の難点はDVDがプレ値になってしまっていること。好きなゾンビ映画を聞かれて『エル・ゾンビ』と答えたら相当のやり手に思われること間違いなし!

 

13,《アーチリッチ、アサーラック/Acererak the Archlich》
永遠の魂を喰らう墓童貞

おなじみ《屋根の上の嵐/Rooftop Storm》があると無限ダンジョン探索できるマン。彼が「魂を喰らう墓」を探索する日ははたしてくるのだろうか…。

暗黒の泉で今日も半身浴

一応相方のダンジョンの説明も。
この《ファンデルヴァーの失われた鉱山》を無限に掘り続けると3番目の「暗黒の泉」で各対戦相手から1点ドレインしつつ、最後の「ドゥマトーインの寺院」で強制的に1ドローします。そのため相手が無限ライフの場合は通用しません。あるいは“稀に良くある”事案ですが、《汚れた契約/Tainted Pact》を使用してどっさりライブラリーが消し飛んでいたりすると相手のライフを削り切る前にこちらが敗北してしまうこともあるので注意が必要です。

1981年 アメリカ

“アサーラックはさまざまなアーティファクトを求めて多くの次元界を巡っている”らしいです。みんな大好き『死霊のはらわた』にも『死者の書』とそれに書かれていた呪文を録音したオープンリールがでてきますが、まるでアサーラックが求めるアーティファクトみたいです。
スパイダーマンのサム・ライミ監督のスプラッターホラー『死霊のはらわた』。続編もたくさん出ている人気作(筆者は2が好き)。度を過ぎるスプラッタはコメディに転化することがある最良の例といえます。とにかくハイテンションで悪霊どもを物理で叩きのめす!まさかのSecret Lairコラボの発表にはさすがに驚きました笑 超オススメの一枚です!

 

14,《不吉なとげ刺し/Fell Stinger》
サソリもゾンビに感染する時代なんですね

濫用すると《血の署名/Sign in Blood》ができる。さらに3/3/2のスタッツで接死までついているサソリのゾンビ(かっこいい)。ミケウスがいると本人濫用してるだけで沢山カードが引けて楽しいです。ひたすらにアドアドしいゾンビです。

1979年 イタリア・アメリカ

サソリ…? 虫…? はい『サンゲリア』
説明不要の超傑作ゾンビ映画。説明不要なので説明しません。観てください。超面白いです。
本作はロメロの『ゾンビ』の世界的な成功に後追いするかたちで作られた映画ではありますが、他のフォロワー作品とは一線を画すオリジナリティが炸裂しています。監督のルチオ・フルチはホラーの巨匠で有名ですが「とにかくすげえゾンビ映画をつくってやる!」という気概がビシビシ伝わってきます。作中のゾンビの造形もロメロ風の青っちろいものとは異なり、グログロのグロ。外はパサパサ、中はジューシーなゾンビは一見の価値アリ!かなり詳細に記事にもしているので詳しくはぜひそちらもぜひ!

 

15,《疫病吹き/Plague Belcher》
大体自分に疫病(-1/-1カウンター)

自軍の他のゾンビが死亡すると各対戦相手のライフを1点失わせる《戦墓の隊長/Diregraf Captain》に似た能力を持ちます。3/5/4威迫という鬼性能を持つゾンビですがETBで-1/-1カウンターを2つ自軍のどこかにばら撒かなくてはなりません。でも大丈夫。僕たちにはミケウスがいるのでもはやこれはメリットです。

2014年 アメリカ

《疫病吹き》はゾンビ・ビーストですが見た目が恐竜っぽいので『ゾンビ・レックス〜ジュラシック・デッド』をご紹介。まあ本来は《朽ちゆくレギサウルス/Rotting Regisaur》と一緒に紹介するのが正解なんでしょうが…笑
この作品B級の中では結構ヤレてる方かと思いますが、結果から言うと退屈です。つまらない。ゾンビの造形や演技は百歩譲ってまだ微笑ましいとして、一番致命的なのが演出面。誰が今どこで何のために何をしているのかが結構適当につなぎ合わされているせいで集中できないです。でも頑張ってはいます。駄作。

 

16,《ポクスウォーカー/Poxwalkers》
すぐ戻ってきちゃうぜ

ゾンビパワーナインその5。3/3/1接死。手札以外から呪文を唱えるだけで墓地からタップインで戻ってきます。統率者を唱えるだけでカムバック。即座に戻ってこれるのも良いですし、タップインとはいえゾンビにありがちなブッロク不可というデメリットもなく接死で睨んで普通にブロックにもまわれる優秀ゾンビ。もちろん最高の相棒は《墓所這い/Gravecrawler》。《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》があれば無限死亡・無限キャスト・無限有色マナが可能。ウィルヘルトがいれば無限腐乱トークンも。

※戦場に《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》と《ポクスウォーカー/Poxwalkers》がある状態で、墓地にいる《墓所這い/Gravecrawler》を唱えるために戦場の《ポクスウォーカー/Poxwalkers》を供犠台で生贄に捧げて黒マナを出し唱えるとポクス君も一緒に戦場に戻ってきます(ズットモ)。

2013年 アメリカ

《ポクスウォーカー》のイラスト、一体何体のゾンビが写っているんだ!?
大量のゾンビが登場する映画といえばブラッド・ピット主演の『ワールド・ウォーZ』でしょうか。あまりにも数が多すぎて笑ってしまうほど多いです。シナリオ面もパンデミックの鍵を見つけるまでの過程がしっかり描かれており、予算も莫大なだけあってCG技術もスゴイくてさすがだなあと思う一方(『アーミー・オブ・ザ・デッド』のところでも触れましたが)作り込まれすぎたゾンビ映画特有のなんとも言えない「う〜ん感」も感じる作品。面白いかと言われれば面白いですが、あまりオススメはしない不思議な作品。観て損はないです。が、感激もしない。

 

17,《棺の女王/Coffin Queen》
踊りで誘惑して甦らせるのかな?

オラクル変更によりゾンビのクリーチャータイプを持っていることをあまり知られていない子。アンタップステップにアンタップしないことを選べ、②黒の3マナタップで“全て”の墓地のクリーチャーカードの中から1体を場に出せます。棺の女王がアンタップ状態になるか、これのコントロールを失ったときにそのクリーチャーは追放されます。相手の墓地のカードも吊れる超便利ゾンビ。タフネス1と脆いものの、純粋なリアニメイトとしても、単純に相手の墓地対策としても機能する点はかなり破格なスペックだと思います。日本語FOIL待ってます。

1965年 アメリカ

《棺の女王》のイラストから、彼女は踊りの力で墓地からクリーチャーを釣り上げているのでしょうか?
踊るゾンビといえば『死霊の盆踊り』でしょう。『ゾンビ・ストリッパーズ』と悩みましたが、注意喚起のためにコチラを紹介。
この作品、マジでツマラナイです。ひどすぎてそれが逆に良い、みたいな人もいますがそんなことありません。本当にクダラナイ。観てはいけません。以上。

 

18,《墓生まれの詩神/Graveborn Muse》
調子に乗ると死にます

アップキープに自軍のゾンビの数ライフを失いながらその分ドローできる。もちろん本人もゾンビなので生きてターンが回ってくれば最低でも1枚ドロー&1ルーズにはなる。《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》より高効率でカードを引ける可能性があるゾンビです。ドローもライフルーズももちろん強制。不器用ですから。

2019年 イギリス

墓生まれの“詩神”、ミューズーー。歌を歌うゾンビ映画といえば『アナと世界の終わり』ですね。
ゾンビ映画はありとあらゆるジャンルの映画と混ぜ合わされても作品のテイストを損なわず、むしろその魅力を増す懐の深いジャンルと言えますが、ミュージカルもその例にもれません。コメディ要素もしっかりと活かされながらもきちんとシリアスにも描けている、良作青春ゾンビミュージカル映画と言えます。若者たち特有のリアルも良くて、「ジャスティン・ビーバーがゾンビになった」とか、「テイラーはまだ無事だろうか」とか話し合うシーンは面白い。本作ではスクールカースト・将来への不安・ジェンダー・親との確執などの問題をキッチリと描いている点も好印象です。サッパリとした気持ち良いゾンビ映画を観たい人にオススメ。

 

19,《皮裂き/Skinrender》
「シャー!」って言ってそう

エイリアンのような風貌のヌメついたゾンビ・ファイレクシアン。4/3/3のスタッツでETBで-1/-1カウンターを好きなクリーチャー1体に3個置きます。普通に除去としても使えるし、ミケウスとサクリ台がいれば自分に-1/-1カウンターを3個のせて簡単に無限出し入れコンボも可能です。

1985年 アメリカ

《皮裂き》、どう見てもエイリアンですよね?というわけで『バタリアン』の紹介です!
『エイリアン』だどなぜ『バタリアン』なのか?本作は『エイリアン』の脚本で有名なダン・オバノンの監督作だからです。筆者の大大大好きなコメディゾンビ映画の傑作です。
音楽も最高、コメディ要素も笑えて最高、キャラクターもひとりひとりが活きていて、最後の衝撃的なオチもグッド!全部で5作ありますが、やはりこの1作目が最高傑作です。深刻な要素はいらないから、とにかく痛快で笑えるゾンビ映画を観たい人には絶対オススメの一本。この映画を観ると《思考囲い》を打つ時思わず「ブレイン〜」と言ってしまいお相手を煽ってしまいそうになるので要注意。超マニアックな『小説版 バタリアン』の小ネタ解説もブログにしてます。そちらもぜひ!

 

20,《復讐に燃えた死者/Vengeful Dead》
ウォーキングデッドのアーロンの手

本人か“他のゾンビ”が死亡するたびに各対戦相手のライフを1点失わせるゾンビ。昔のカードあるあるですが、なんと自軍のゾンビだけでなく他のプレイヤーのゾンビの死亡にも反応します。《戦墓の隊長/Diregraf Captain》・《疫病吹き/Plague Belcher》に続く3枚目の無限ライフルーズをアシストするゾンビ。4マナと重く以前は採用していませんでしたが、コンボのお供になるこのタイプのゾンビは何枚あっても良いくらい強いと思って今回スタメンの座を勝ち取りました。

2010年 アメリカ

《復讐に燃えた死者》を見てください。武器を移植し改造された体を見てパッと思いつくのが『ウォーキング・デッド』のアーロンです。いやトゲトゲハンマーのやつまったく一緒ですやん。しかもどちらも左手!
『ウォーキング・デッド』は超大作ではありますが本当にめちゃくちゃに面白いので超絶オススメです。「ゾンビ映画おもろいやん」と気分がノッてき始めた方はぜひ観てほしい傑作ゾンビドラマです。ちなみに本作はSecret Lairでコラボもされています。ニックやダリル、ニーガンといった人気キャラクターなどがカード化されており、どれも作中のフレイバーが見事に反映されたナイスカードばかりです。ちなみに『種族王Ⅳ』で筆者が優勝した時は、ニーガンのスリーブつけてました(どうもでいい)。

 

21,《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》
しなやかな腰つきね

黒の信心分ライフをドレインできるゾンビ。統率者戦だと回復量も大変な量になります。傷ついた体を癒す一服の清涼剤ゾンビ。

2011 キューバ

商人ときいて思い浮かんだのが、キューバ初のゾンビ映画『ゾンビ革命ーフアン・オブ・ザ・デッド』
本作はゾンビパンデミック化で殺人代行会社を設立して一儲けしようとするコメディ作品。キューバという土地柄のガメツイ商人魂とゾンビがいい感じにミックスされた良作です。低予算ならではの工夫もあり、ゆるめのコメディとして楽しめます。

 

22,《アンデッドの大臣、シディシ/Sidisi, Undead Vizier》
仕事のできる面ァしてらぁ

ゾンビパワーナインその6。濫用で好きなカードを手札に加えられます。ミケウスがいるとやばいです。屋根の上の荒らしがあるとこれを⓪マナでキャスト→アーチリッチがやってきてグルグルしてGGとかも。生物でありなおかつゾンビであることがとても強みになっています。本当に強い。早めに墓地でスタンバらせていると相手の《再活性/Reanimate》で逆に美味しく頂かれてしまう危険性もあるので注意が必要。

1992年 ニュージーランド

「ゾンビ・ナーガ」ということで…。
『ブレインデッド』はあの『ロード・オブ・ザ・リング』で世界的に成功したピーター・ジャクソン監督によるスプラッター・ホラー。夥しい量の血糊と、ハイテンションなストーリーからカルト的なファンも多い作品です。めちゃくちゃ面白いですが現在DVDはプレ値。
この映画のラスボス(ゾンビ化した母親なんですが)がめちゃヌメついたどデカゾンビなんです。ほら、ナーガって蛇じゃないですか。ヌメついてるでしょ?だから、ね?

 

23,《ファイレクシアの発掘者/Phyrexian Delver》
デルバーといえばコイツです

ゾンビパワーナインその7。場に出るだけで自分の墓地からクリーチャーを吊れちゃうすごいやつ。吊ったクリーチャーのマナコスト分ライフを失いますがそんなヘッチャラ。そしてなによりビジュアルがすごい。『マン・アフター・マン』に載ってそう(知ってる人います…?)。

2014年 オーストラリア

《ファイレクシアの発掘者》のビジュアルよ…!
ここはやはり『ゾンビマックス! 怒りのデス・ゾンビ』しかないでしょうう。
謎の流星群により人類がほぼゾンビ化した近未来。燃料が潰えた世界で、ゾンビの血液が燃料になることを発見した人間たちの極限世紀末でのゾンビサバイバルムービー。
ゾンビたちの設定もかなりオリジナリティがあって良いです。タイトルからも明らかですが『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のゾンビ版的な作品なわけですが、めちゃくちゃイカツイ車たちのカーアクションは《ファイレクシアの発掘者》もビックリの迫力です。

 

24,《不浄なる者、ミケウス/Mikaeus, the Unhallowed》
この世の悪さを凝縮した奴

ゾンビパワーナインその8。コンボの親玉。諸悪の根源。闇のフィクサー。ヘイト爆上げゾンビ。人間でない自軍のクリーチャーに「不死」と+1/+1修正を与える能力をもちます。意外と忘れがちですが、ティファクト・クリーチャーかこれと共通の色を持つクリーチャー以外にはブロックされない「威嚇」という能力に加え、さらに人間があなたにダメージを与えるとそれを破壊するという能力をもっています。人間メタがたまに刺さるので面白い。とにかく強すぎるので墓地に落ちるだけでみなさん眉をヒソメマス。

1982年 イタリア

ミケウスが聖職者だったというフレイバーから、『ゼダー 死霊の復活祭』が思い浮かびます。
本作は「Kゾーン」と呼ばれる死者を埋めると復活する秘密の場所を巡るミステリーサスペンス要素の強いホラー作品となっています。不治の病を患ったルイジという牧師が蘇るシーンがあり、監視カメラに映し出されたルイジが高笑いするシーンの不気味さは秀逸。ゾンビ(と呼べるかは微妙ですが)の登場も少なく、キングの『ペット・セメタリー』的な哀切さが前面に押し出された作品と言えます。音楽もとても良いです。静謐な雰囲気の大人向け映画。

 

25,《Rot Hulk》
日本語foilはよ

ゾンビパワーナインその9。Magic:the Gathering Game Nightという新規プレイヤー向けの構築済みデッキ・セットにのみ収録されているゾンビ。今もっとも熱烈に日本語FOIL化が叫ばれているゾンビでもあります(独断と偏見)。戦場に出たときに自分の墓地にあるゾンビを対戦相手の数だけ戻せるという超豪快リアニメイター。ロットハルクループというコンボの主軸になります。

「ゾンビ・巨人」ということで何かそれに該当する作品はないものかと考えあぐねていたところ、Xでフォロワーの方に教えてもらった『Fear Force Five』という作品。
目からサメが生えたゾンビ巨人が大暴れする怪作中の怪作…!テレビシリーズらしく詳しいことは分かりませんがめちゃくちゃ面白いです!『Fear Force Five』研究会に所属されている方がおりましたらぜひご教授願いたいです。

 

休憩パート

ここまでのゾンビ紹介、筆者の持てる全てを注ぎ込んで書きました!

もう全て出し切った感があります…笑

25体/25本のゾンビのなかに「これ観てみたい」「こんなゾンビいたのか」と少しでも興味が湧いてくれたら望外の喜びです。

長文にお付き合いいただき疲れたと思うので、ここで一旦休憩と称して雑談フェイズを挟もうと思います。

筆者が「ゾンビはいいぞ」と叫び続ける理由のお話でも。

 

私がゾンビを進める理由 その①

ここまで読んでくれたらお分かりかと思いますが、筆者はゾンビ映画好きが高じて普段からこんなヘンテコなことを考えながらマジックで遊んでいます。

そして、ゾンビという種族が最高な理由のひとつを、私はここに強く感じています。

というのも、見てきたようにゾンビコンテンツというものは、一生ではとてもその全てを網羅しきれないほど膨大な作品数があります。さらには現在進行形で世界中で新作が作られ続けています。

これめちゃすごくないですか?

自分の好きなカードゲームの最愛の部族が登場している映画や小説や漫画が今も世界のどこかで誰かの手によって創られている…こんな贅沢なことあり得ないですよ。

たとえばですがMTGにおいて、マーフォークやゴブリン、ドラゴンにエルフなど、メジャーで人気も高い種族の愛好家の方は(きっとゾンビ愛好家よりも)沢山いると思いますが、その種族が出ている映画とか小説って数える程しかないと思います。

でもご安心を!ゾンビは!そうゾンビは無限に湧き出てきます!

「別にマジックっていうTCGの中だけで好きなだけだからそんな好きの理由を外に求めてないし…」。もちろんそれもごもっとも。「カードのこの部族が強いから好きなだけだし」それも大いにわかります。

でも。でもですよ? もし仮に、
「マーフォーク映画」があったら観てみたくないですか?

「ゴブリン映画」「ドラゴン映画」「エルフ映画」があったら観てみたくないですか?

先述したようにTCGで遊んでるだけだからそんなことは別に求めていないという方も多くいると思いますが、最愛種族のコンテンツが膨大にあるということは、思っている以上に何十倍も人生を豊かにしてくれます。本当に。

もちろん、ゾンビ映画を100本観ているからといって別にマジックが強くなるわけではないです(私の「調整」理論上は強くなりますが…笑)。

でも「あ、このイラストあの映画のゾンビっぽいじゃん」とか「このフレイバーあのゾンビ映画にありあそう」とか「このカードデザインはあのゾンビ映画みたい」とかとか、TCGの枠を超えて他メディアの作品との繋がりを見出すオタク的喜びには格別のものがあります。つまりどういうことかというと…。

ゾンビ、マジで無限に味がします。
未来永劫しゃぶり尽くせます。

もちろん「だからゾンビが偉いんだ!」「一番も人気種族なんだ!」ということを言っているわけではありません。こういうオタク的楽しみ方ができるよ、というオタク的提案をしているだけです。コポォ

そう、つまり、ゾンビは、いいぞ…。

 

私がゾンビを進める理由 その②

ゾンビって後天的に獲得する属性じゃないですか?

つまりですよ?

他のありとあらゆる種族も「ゾンビ化」する可能性があるということです。

「マーフォーク・ゾンビ」とか…
《ヴォーデイリアのゾンビ / Vodalian Zombie》

「ゴブリン・ゾンビ」とか…
《よだれ流しの虚身 / Slavering Nulls》

「ドラゴン・ゾンビ」とか…
《帰ってきた刃の翼 / Bladewing the Risen》

「エルフ・ゾンビ」とか…
《ラノワールの死者 / Llanowar Dead》

これめっちゃ良くないですか?

かなり上級者向けの“癖”ですが、ゾンビ化にはかなり萌えるものがありますよね?(圧)

そしてそこに込められた哀切がたまらなく愛しいんですよね(鼻息)

そう、つまり、ゾンビは、いいぞ…。

 

もしゾンビのことが気になり出したら…

さて、ここまで読んでくださった方はすでにゾンビ信心が爆上がりしてることと思います。

そしてもしかしたら中には「あれ…ゾンビけっこう…よくない…?」と思ってしまっている方もいるかもしれません。

そんな「ゾンビに興味がわいた」「ゾンビデッキの研究をしてみたい」という方には、筆者のDiscordサーバーにてゾンビ好き(※MTGの方です)プレイヤーとの交流を行っておりますので、よろしければご参加ください(できたばかりでまだヘナチョコです)。

このブログがキッカケとなってお気に入りのゾンビ(カード /映画)が見つかれば筆者にとってこれ以上幸せなことはありません。

また、普段気にかけることのなかったゾンビという存在に少しでも興味が湧いたようでしたら、SNSでも店舗イベントでも、どうぞ筆者ふししゃにお気軽にお声掛けください!

一緒にゾンビゾンビしましょう。

 

その他呪文解説

さて、休憩パートを終えてここからはゾンビ以外のスペルについての解説を綴ろうと思います。

ただこれ以上記事が長くなるのはさすがに大変なので、下記スペルパートに関しては統率者戦でよく見かけるプレイアブルなカードが多いため駆け足で済ませます。

ここからは《速足のブーツ/Swiftfoot Boots》を装備していきましょう。

「ゾンビパートに比べて急に冷めたなコイツ…」という意見に関しては今は呪禁ですので悪しからず。

好きなカードや特に語りたいカードに限り画像と一緒に紹介していくことにします。

 

サーチ 【9枚】

26,《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
27,《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
28,《伝国の玉璽/Imperial Seal》
29,《汚れた契約/Tainted Pact》
30,《不敬な教示者/Profane Tutor》
31,《悪魔の意図/Diabolic Intent》
32,《神秘の教示者/Mystical Tutor》
33,《願い爪のタリスマン/Wishclaw Talisman》
34,《鏡に願いを / Beseech the Mirror》

サーチ入れすぎました。実弾不足を痛感。反省。

ドロー 【3枚】

35,《夜の囁き/Night’s Whisper》
36,《意外な授かり物/Windfall》

37,《頭蓋骨絞め/Skullclamp》

ウィルヘルトで生成される腐乱ゾンビとも相性がよく、これがあるだけでモリッモリ手札が増えます。ゾンビにつけておいて終了ステップにウィルヘルトの効果でサクるとなんと3ドローの超高効率でカードが引けます。生ゾンビなら腐乱も出てくるので後続のサクリ用の餌の供給もお手軽。これでハシャいでると咎められるのでこっそりハシャグのがコツです。

ウィルヘルトがそもそもドローを担ってくれるのでドロソは少なめ。

カウンター・妨害 【5枚】

38,《否定の契約/Pact of Negation》
39,《交錯の混乱/Muddle the Mixture》
40,《激情の後見/Fierce Guardianship》
41,《白鳥の歌/Swan Song》
42,《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》

抜いたサーチの分カウンター増やす予定。

除去 【3枚】

43,《致命的なはしゃぎ回り/Deadly Rollick》
44,《殺し/Snuff Out》
45,《毒の濁流/Toxic Deluge》

妨害札ももうちょっと欲しいところ。

リアニメイト 【5枚】

46,《戦慄の復活/Dread Return》
47,《再活性/Reanimate》
48,《生ける屍/Living Death》
49,《納墓/Entomb》

50,《生き埋め/Buried Alive》

ハルクループを形成する三体を一枚で墓地に落とせる超強力スペル。ハルクループを狙えないときはとりあえず生ビールくらいの感じで《墓所這い》が落ちていきます。旧枠foilがよく映える一枚。オシャレにキメよう。

この辺の枠はあまりかわりません。

エンチャント 【4枚】

51,《リスティックの研究/Rhystic Study》
52,《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》


53,《屋根の上の嵐/Rooftop Storm》

ヘッポコカジュアルプレイヤーの私を種族王に導いてくれた大好きな1枚。ゾンビを愛しゾンビに愛されたものが行き着く場所は屋根の上。

嵐がやまなければ、俺たちの勝ち。

54,《墓穴までの契約/Grave Pact》

ヤッカイ・オブ・ザ・デッド。設置するとかなり嫌な顔されます。とにかくゾンビは死にやすいので(まあ既に死んでいるんですが)これがあると何もせずともお相手の場のクリーチャーがパタパタと墓地に帰っていきます。絶対にこのイラストが好き。foilは黒枠でさらにカッコいい。

《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》は「LLZ」的役割と全体除去の役割を同時にこなしているのでめちゃくちゃ強いです。

マナファクト 【12枚】

55,《金属モックス/Chrome Mox》
56,《宝石の睡蓮/Jeweled Lotus》
57,《魔力の墓所/Mana Crypt》
58,《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
59,《魔力の櫃/Mana Vault》
60,《太陽の指輪/Sol Ring》
61,《秘儀の印鑑/Arcane Signet》
62,《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》
63,《友なる石/Fellwar Stone》
64,《威圧のタリスマン/Talisman of Dominance》
65,《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》


66,《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》

最強のマナファクト。これを探しに行かない試合はないくらい体が求めちゃってます。ゾンビ統率者勢はみな涼しい顔してアルターを忘れられない体になっちゃってますよ奥さん。俺を、供犠に、してくれッ…!

その他 【3枚】

67,《ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will》
68,《暗黒の儀式/Dark Ritual》


69,《英雄たちの送り火/Pyre of Heroes》

今回採用した超期待枠。種族王ならではの強さがあると思います。実際、腐乱ゾンビ→墓所這い→アンデッドの占い師→戦墓の隊長、みたいな進化過程はかなり強いと思いました。もちろん生ゾンビの死亡のたびに腐乱が出るので、エンド時のウィルヘルトのサクリ要因に困ることなくドローもノーリスクで頂けちゃう。使用感めっちゃよかったかなりお気に入りの一枚。対戦中は一度も見かけなかったですが他の方も入れていたのかしらん?

土地 【30枚】

つよつよランド 4枚
70,《邪悪な岩屋/Unholy Grotto》

ゾンビ好きの、ゾンビ好きによる、ゾンビ好きのための土地。納墓から落としたゾンビをトップに積んできたり、墓地の墓所這いが追放されそうになったらかわしたり、ETB強いゾンビを使いまわしたりと、ただただ楽しい土地。旧枠の初版foilは絶頂する美しさ。

71,《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
72,《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》
73,《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City》

入れ得ランド 3枚
74,《古えの墳墓/Ancient Tomb》
75,《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
76,《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》


5色ランド 6枚
77,《真鍮の都/City of Brass》
78,《統率の塔/Command Tower》
79,《風変わりな果樹園/Exotic Orchard》
80,《マナの合流点/Mana Confluence》
81,《祖先の道/Path of Ancestry》
82,《反射池/Reflecting Pool》

青黒ランド 7枚
83,《湿った墓/Watery Grave》
84,《変遷の泉/Morphic Pool》

85,《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
86,《地底の大河/Underground River》
87,《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》
88,《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
89,《ダークウォーターの地下墓地/Darkwater Catacombs》

フェッチランド 6枚
90,《汚染された三角州/Polluted Delta》
91,《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
92,《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
93,《湿地の干潟/Marsh Flats》
94,《霧深い雨林/Misty Rainforest》
95,《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》

基本土地 4枚
96,《島/Island》
97,《沼/Swamp》
98,《冠雪の島/Snow-Covered Island》
99,《冠雪の沼/Snow-Covered Swamp》

土地に関して特筆すべき点はとくにありませんが、《汚れた契約/Tainted Pact》を使用するので基本土地はそれぞれ青黒各色で冠雪を使用しています。

 

変更点解説

ここからは今回の調整の過程で抜けていったゾンビたちについて書いてゆこうと思います。

どれも思い入れがあるので惜しいカードばかりでしたが、様々な要因で採用を見送りました。

 

抜いたカードたち

《縫い師への供給者 / Stitcher’s Supplier》

アンリコの上位互換。とはいえ墓地コンボに中途半端に頼ると結構痛い目にあうことが多かったので今回は見送り。めちゃ強いんですが私のデッキの構成上最重要ではないと判断して抜けました。でもたぶん強く使えるのでなんとかしたい。でももちろん愛してるぜ。


《肉袋の匪賊 / Fleshbag Marauder》

ウィルヘルトのサクリ要因の供給が最急務なので不用意に自軍のクリーチャーをサクれないので見送り。初版のイラストが一番可愛い。そんなに武器持っちゃって。生前はゾロだったのかな?

《アンデッドの王 / Lord of the Undead》

強いのですが墓地のゾンビを手札に戻して使い回すシーンが実はそんなになく。それだったら低マナ域のゾンビをとりあえずウィルヘルトのエサにしているほうが美味しいように思いました。初版foilがむちゃくちゃかっこいいやつ。

《堕ちた忍び / Fallen Shinobi》

この子の忍術意外とキマらんのよなぁ・オブ・ザ・デッドです。上振れたときの期待値はえぐいですが、中々安定しないのとやはり5マナという重さがネック。キマったらきもちいんだろうなぁとは思うが。でもゾンビ&ニンジャ!なので最高!

《死体の収穫者 / Corpse Harvester》

強いが重い。それにつきる。zEDHで活躍してもらいます。

《有毒グール / Noxious Ghoul》

強いが重い。小粒のエルフとかはさらっと流せるのがいい。面白いのが他のゾンビ全てに反応するので、万が一ゾンビ使いが同卓するともはやオヒキ。2の2のテンホー。房州さん、そりゃあないよ。

《過充電縫合体 / Overcharged Amalgam》

めっちゃ強いと思いきや4マナ立ててターン返す余裕がほとんどないので抜きました。こいつで打ち消したらめちゃくちゃカッコイイですよね。zEDHで(略)

《夜景学院の使い魔 / Nightscape Familiar》

今回カーフェルちゃんと入れ替えた子。2枚体制でもいいかも。黒いスペルが安くならないのが意外とキツイ場面が多く、それならカーフェルちゃんをマナクリとして運用した方がデッキとしては助かる場面が多かったです。再生はえらい。

《死の達人 / Master of Death》

いうて活躍しない達人。おい達人。でも、愛してるぜ。

《残忍な騎士 / Murderous Rider》

これも最後まで悩んで結局抜きましたが普通に入れてもいいくらい強いです。後々キャストできる3マナピン除去。もちろん愛している。

《ラゾテプの板金 / Lazotep Plating》

これもマジでいいカードです。なぜ抜いたか覚えてないです。相手の必殺技をかわせることも。動員もウィルヘルトにおいては2ドローですからね。ぜひ戻したい。好きやで。

《神秘的負荷 / Mystic Remora》

こと種族王においては不採用になりました。もちろんめちゃくちゃ強いですがクリーチャー主体の勝負にならざるを得ないでの見送り。前回の種族王のとき初手において2ターン維持しましたが1枚も引けなかったです。フカ→サメといえばそう、『サンゲリア』ですよね!(まだやるかコイツ)

《墓への呼び声 / Call to the Grave》

これもゾンビ好きの心をくすぐる1枚で大好きですが、5ターン目にしては結構悠長なムーブになってしまうことが多く、先述した《墓穴までの契約》の方が高効率で相手の場を巻き込めるので抜きました。初版foilが(略)

《研究室の総ざらい / Empty the Laboratory》

ロマン砲。けっこう強い。が、やはりロマン。zED(略)

 

おわりに

これにてウィルヘルト100枚解説、完結です!!

ここまで読んでいただき、本ッ当にありがとうございました!

愛が溢れうっかり30000文字に膨れ上がってしまいました。

この記事を通して少しでもゾンビに興味を持ってくれる方が増えたらとその一心で書き上げましたが、楽しんでくれましたでしょうか?

内容に関しては《100枚解説》を謳っておりますが、結局筆者のMTGへの極個人的な関わり方・楽しみ方が前面に押し出される内容になってしまいました。

本格的な調整記や戦略記事を期待されていた方には申し訳ないです。

それでもゾンビ(カードの方です)の解説パートに関しては、ウィルヘルトという統率者において各ゾンビにどの程度のバリューがあり、実際にどのような動きをするのか、割とマジメに書いたので読んでやってください。

でも本当に私独自の「調整」のおかげでゾンビ信心が爆上がりしてドローの質が(略)

 

さてさて。

筆者が好き好きビーム満載でこんな記事を書いているとき、折しもX上ではMTGへのネガティブな意見が散見されておりました。

定期的に起きることかもしれませんが、その主な内容は公式への不満からコンテンツ自体の衰退を憂う議論が多いようでした。それでも結局のところMTGが嫌いになったという人は(筆者のTL上では)あまり見かけなかったように思います。コレクションとかに疲れてしまった方は若干名いたようですが。

趣味への向き合い方は人それぞれですし、楽しみ方は千差万別あると思います。

私はこの記事を通して何かを啓発したりインフルエンスしようとは微塵も思っておりません。
それはある意味では無責任な態度にも映るかもしれませんが。

(※念の為ここに書いておきますが、ゾンビ映画紹介パートにてアマゾンのリンクを貼ってますが、本ブログは収益化しておりませんので私には何の益もありません。みなさんが「観たい!」と思ったゾンビ映画を選んで頂くのに、私以外のレビューも参考にできたら便利なのでそうしているだけです)。

ではなんでこの記事を書いたのかというと、好きだからです。

それだけ。

理由は本当にそれだけです。

しかしこの長い記事も終わりを迎えるいまこの瞬間になってふと考えてみると、唯一この記事に「狙い」のようなものがあるとすれば、それは誰かとの「繋がり」のキッカケになれば良いなぁという想いのためだったのかもしれません。

どういうことか?

話は少し逸れますが、筆者は「ゾンビだけで遊ぶ」という変態統率者戦「zEDH」なるものを主催しており、Xで何の気なしにポストしたところ、なんとそんなキッカイな第一回目の交流会に7名もの方が参加してくださいました。

この経験は個人的にとてつもなく大きくて、一緒に遊んでくださった方には今も本当に感謝しております。本当の本当に嬉しかった。私にとって、MTGプレイヤー(しかもゾンビ好き!)の方とこうした「繋がり」を持てることこそ、MTGを通して得られる一番の財産なのだと、このイベントを通して再確認することができました。

その時のように、この記事が何かのキッカケになって、いつかまたどこかで誰かと新たな「繋がり」が生まれたとしたら、筆者としては最高の喜びです。本当に最高の。

だからこの記事を読んでくれた方はぜひ感想を聞かせて欲しいです。
興味が湧いたらゾンビの話でもしましょう。もちろんゾンビじゃない話でも。

そういう「繋がり」が私にはどうしたって尊いのです。

 

 

さて、今回の記事は最終的にいちゾンビファンがどうやってMTGを楽しんでいるか、というただの報告文になってしまい恐縮でしたが、私はこうやって楽しんでいます。MTG、好きなので。

みなさんはどうやって楽しんでいますか?

ぜひそれを見せて・教えてくれたら嬉しいです。人の好きをみるの、好きなので。

その連鎖でこの先も前に進めたら素敵だと思っています。

そして叶うなら、いつか、一緒に遊びましょう。

 

ほんとうのおわりに

こうして改めて自分の想いを言語化してみると、自分自身がMTGをどう楽しんでいるのか、明確に捉え直すことができて本当に書いて良かったと思っています。

自分で言うのもなんですが、この記事は私の代名詞になったと思います。

ここに書かれているスタンスはずっと変わりません。

MTGは様々な楽しみ方をされているプレイヤーがたくさんいますが、そんな数ある楽しみ方の一例を今回の記事で皆さんに紹介することができたなら嬉しいです。

こんな思考で日々マジックを楽しんでいる奴もいるよ、というオタク語りでした。

そしてこの記事を読んでくれ方の中で、万が一ゾンビのことが気になりはじめてしまった方がいたら、筆者ふししゃのXDiscordをお気軽に覗いてみてください。

また記事の途中でちょいちょい出てきた(種族王にモロに影響を受けてノリで爆誕したzEDHですが、これに関しても興味のある方は(いるのか?)ぜひ本ブログの下記記事をお読みいただければ幸いです。

そして最後に、
こんなにも長い、
腐乱臭にみちた文章を、
オシマイまで読んでくれた方へ、

ゾンビの加護があらんことをーー。

 

Zombie bless you. 

 

 

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